Wiiの本当の恐ろしさがまだわからんのか

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Wii Previewにより最後の情報が出てきたわけですが、その最後の情報が価格と発売日のことだと思っている人が意外と多いかもしれません。

今まで任天堂を相手にしてこなかったマスコミもさすがに取り上げていますが、その内容は「リモコンによる新しいゲームでファミリー層を狙います」って感じのが多いのです。
まだわからないのでしょうか。最後まで隠していた大きな情報とは価格や発売日などといったケチなものじゃありません。それはWiiチャンネルのことです。
Wiiチャンネルが秘めるお茶の間革命は、これまで多くの家電メーカーが夢見てきたSTBに対して引導を引き渡す可能性を秘めています。それどころか、STBの構想の遙か上の次元に立ち、さらにテレビという媒体自体を変化させることも十分あり得る威力があります。
(STB(セットトップボックス)というのはテレビに接続して様々なサービスを受ける機器の総称)
「テレビのチャンネルがひとつ増えたかのような」と表現されたWiiチャンネルでは、発売時点で天気予報、ニュース、デジカメ写真の閲覧、インターネットウェブブラウズ、レトロゲームのオンラインショップ、伝言板、Mii(キャラクター作成)が利用できます。
リモコンコントローラーによってテレビのチャンネルを変えるようにWiiチャンネルに切り替え、様々なサービスとゲームが楽しめる仕掛けは、上手くいくと本当にお茶の間をテレビ放送の呪縛から解き放つでしょう。
Wiiチャンネルの特徴を見てみるとその恐ろしさが少し見えてくるかもしれません。
・機能が非常に具体的なこと
・2006年年末、と発売が早いこと
・ゲームメーカーらしいアプローチで楽しく簡単なインターフェイスを用いること
・個々の機能にエンターテイメント性のあるギミックが用意されていること
・STBとしての機能は「ゲームの為の布石でオマケ」という発想であること
・情報家電と比較して圧倒的に普及台数が見込めるということ
・伝言やダウンロードサービスなど、ゲームソフトからのアプローチが可能なこと
・24時間接続の利点を生かし、日ごと新しい情報を送ることが可能なこと
・Miiの存在
 ・Miiはコントローラーに保存して物理的に遠方へ運ぶことが出来る
 ・Miiをゲームソフトのキャラクターとして使用することが出来る
 ・Miiを使ったコミュニティ(mixiのような)を作る予定がある
デジカメデータの閲覧やスライドショー、おじいちゃんおばあちゃんとのテレビを使ったメール、Miiを使ったSNS、テレビを囲むウェブブラウジング・・・
これまで何十万円も出してコンピュータで1人こそこそやってきた色んな事が、リビングのテレビで、僅か2、3万円の出費で実現するわけです。
さらに「出来る機能」だけを用意する抽象的な提案ではなく、具体的なライフスタイルと連動している点も重要です。技術べったりの家電メーカーがどうしても思いつかない「ハードとソフトの完全な連携と優れたインターフェイス、しかもエンターテイメント」という偉業です。
・・ここでAppleの名が浮かんだ人は同類です。その通り、任天堂がWiiでやったことは、Appleが長年提唱してきたことと非常に似ています。
写真チャンネルのギミックのムービーを見たMacユーザーなら、表層のみならず根底にある思想も同じだと言うことに気付くでしょう。まさにAppleがMacで実現させたかったことをWiiが具現化させたと言えるのではないでしょうか。
革命的でインターフェイスの優れた発明はこれまでAppleの独断場でした。ここにきて任天堂が「ゲーム機」であるWiiでかっさらった格好です。
チャンネルが今後どのように増えてくるか未知数ですが、Wiiチャンネルのことを知った途端、色々なアイデアが湧き出てくるクリエーターがすでに沢山いることでしょう。
「テレビのチャンネルがひとつ増える」どころか、その増えた1つのチャンネルには相当な可能性があり、お茶の間革命は目前であると言い切ってしまいましょう。

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