Droboの信頼を失墜させたのは誰か

Drobo5D

Drobo何台かを気分良く使っていましたが、その中で一番新しい5Dが壊れ、そしてDroboの信頼が失墜していることに気づきました。それは何のせいであるかという感情的な記事です。

Drobo

Droboというのはハードディスクケースで、ただのケースではなく、ちょっと賢い奴です。どう賢いかというと、適当にHDDを抜き差しするだけで機械が上手くあしらってくれるというコンピュータが内蔵されたようなケースです。専門家がNASやらDASとか言っているそういうやつです。

何が優れてるかって、中身のHDD(SSD含む)のメーカーや容量なんかをいちいち気にしなくて良くて、ややこしい設定も要りません。適当にぶっ込むとそのまま使えるという、まるで昔のMacのような思想で作られた機械で、ややこしい設定の知識も興味もないただ使いたいだけの私のようなユーザーにはぴったりでした。

マニアたちによればもっと高機能で安価なRAIDケースが他にいくらでもあるということでしたが、ちょっと調べてみるだけで専門家向けの難しい機械であるとわかります。設定ややこしいし突っ込むHDDにいろいろ制限あったりします。買ってきてそこいらに転がってるHDDをぶっ込むだけで使えたDroboとはまったく異なり、コマンドラインで設定も出来ないような素人は最初から相手にされていません。

さてそのDroboシリーズですが機械も頑丈で、長年使ってますがこれまで壊れたことがありませんでした。でもついに壊れました。古いGSやSはビクともしていないのに一番新しいThunderboltの5Dが壊れました。壊れたことがないので最初壊れたことが理解出来なかったくらいです。でも壊れました。

最初は修理しようと思ってメーカーに連絡したのですがなんとまあ刹那なアメリカ企業らしく、保証期間が終わったら修理は一切しないので新しいの買ってくれと、こう来ました。

それでさっそくもう一度5Dを買おうと思ったら今売ってる5D3の最新機種が高すぎて買う気が失せました。それともうひとつ、最近のHDD事情というものを初めて知りDroboの価値が失墜していることに驚いたんです。

Drobo 信頼の失墜

結論から言うとDroboという機械の存在意義を脅かす事態となっていました。

Droboの信頼とは何か。そもそも専門家向けの難しい設定が必要なRAIDケースから難しさを取っ払い、適当に転がっているディスクをぶっ込むだけで誰でも簡単に使えるRAIDケースを作ったことです。容量の足し算さえできれば何でも良かったという、このDroboの一大特徴が現在失われていることを知りました。

即ち、搭載できるHDDが限定されてしまい、そこいらに転がっているやつをぶっ込むことが出来なくなりました。

これは決してDroboが悪いわけではありません。何が起きたかというと、HDDメーカーが通常のお約束で動かない特殊な仕組みのHDDを作って売りさばき始めていたんです。この新しい仕組みはSMRというそうです。「SMR ドライブはDrobo製品では動作いたしません」とDrobo側が言い始めました。言ってみればHDDメーカーが悪いのです。このせいで、Droboに搭載して良いHDDは、高価なサーバー用の特殊なHDDのみとされてしまいました。Droboに適当なHDDを入れることができなくなったという、これは即ちDroboの唯一絶対の特徴であり個性が完全に無効化したと言えるのです。

元々の専門家やマニアならこんなの気にしません。寧ろDroboにサーバー用のHDDを使うのは彼らには当たり前のことだからです。でも私を含む一般ユーザーにとってはそうではありません。

ただでさえ高価な機械に成り下がったDroboに、さらに厳選して型番を知る必要があるような難しいHDDしか使えないということは、もう「誰もが簡単に使えるRAIDケース」ではなく、ただのそこいらの専門家向けの難しいRAIDケースの一つに過ぎなくなったということです。

最近の超絶鬱陶しいHDD事情

悪の根源はSMRという仕組みのHDDです。現在、HDDメーカーがこぞってこの方式を取り入れているそうです。SMRが何なのかは知りません。そういう方式の名ということしか知りません。Droboに入れてはいけない方式であることしか知りません。

もっとも由々しき問題は、売られているHDDがSMR方式なのか普通のHDDなのか、買うときにまったくわからないということです。

SMRかどうかは簡単にはわからない

HDDの販売をしているサイトなんかを見ますと、まず値段が載ってますね。値段、大事な情報です。それとメーカー名、それと容量が載ってます。容量と値段が載っていないHDDなんて誰も買うわけありませんね。そしてそこにSMRかどうかは載っていません。

Droboに搭載するHDDを買いたいとき、Droboに搭載して良い機種なのかどうか、判断する情報が載っていないんです。驚くなかれ、なんと、メーカーサイトに行っても明確に書かれていなかったりします。ええっ。どういうこと??てなりますよね。

どうやらSMRかどうかはマニア中のマニア専門家中の専門家にしかわからない情報のようなんです。もうわけのわからない世界になってしまっています。

ではDroboユーザーはどうしたら良いのか、それはDroboのサイトに行き「使用して良いHDDのリスト」のページを調べ、該当機種だけを買う必要があります。

推奨アクセサリ(日本のDroboサイト)

推奨っていうか、もう「載ってるやつだけ使え」と言わんばかりです。暗号名がずらずらずらーっとリストされていて、もうこれだけでハードルが上がりまくり、普通の人間なら「あ、そうですか、バイバイ」と去ります。

そしてそれだけに留まらず、さらに追い打ちを掛けられる事態になっているという話に続きます。

WD Blue

既存のDroboユーザーはストレージマニアと化してDroboサイトを調べ型番を知ってそれを買わねばならない必要に迫られます。嫌と言ってもそうするしかないのです。何という面倒臭さでしょう。しかも問題はここからさらにありました。面倒臭いというレベルを超えた、それはこういう事態です。

私はもともとHDDの型番なんかはまったく知らないし興味もないのですが、1、2年前にたまたまDroboサイトで「推奨HDDのリスト」を見ました。そのときも「条件あんのかよ」と怪しみましたがまああまり気にしていませんでした。WesternDigitalという会社のHDDラインナップが目に止まりました。シリーズ名に「Red」や「Blue」というわかりやすい名付けがされていました。へえ。わかりやすい名前だなと思って、そのときリストに載っている「Blue」を記憶しました。

わかりやすい名前を付けるのは大事ですね。「WDD-23457W-66778899」みたいな名前だったら全員無視しますが「Blue」と書かれていたので覚えたのです。さらに、WDのHDDはそれまで買ったことなかったのですがそれ以降「Blue」を買うようになったんですよ。凄い宣伝効果ですよね、名前って。

で。で、ですよ。そのDroboの推奨HDDリストページ、こんなのブックマークして定期的に見に行ったりなんてしないですよね普通。当然私もそうでした。そして、Drobo 5Dが壊れた際に、思い出してこのページにアクセスしたんですよ。アクセスして、確認したんです。

するとですね、WDのBlueが使用可能リストから消えていました。使ってはいけないと指定されたも同然の措置でした。以前には載っていました。それ見て初めてBlueって名前知ったんだから載っていた記憶に間違いはございません。

推奨HDDは随時リストに載ったり消えたりするのだと知り、心の底から呆れ果てます。

つまりこの型番リストを逐一チェックして常に型番情報を追っていないと、Droboをまともに使用することすら出来ないのです。全員ストレージのマニアになれということです。愕然としました。

リストに載ったり消えたりすることについて最初は意味がわからなかったんですが後にわかりました。

WDのBlueというシリーズのHDDは、かつては普通のHDDでしたが知らぬ間にSMR化していたそうなのですよ。マジすか。それマジすか。何も知らずにBlue買ってDroboに入れてましたよ。使えるリストに載ってたんだから。同じ名前の製品の仕様を根本的に変えていたとはWDはアホか。ボケなのか。

TimeMachineでわずか500GBくらいのバックアップするのに20時間以上かかってたのはBlueを入れていたせいですか?もしかして、5Dがぶっ壊れたのはBlueを入れていたせいですか?

わかりません。何もわかりません。はっきりわかっことは、Droboはただ高いだけの超面倒臭い機械になってしまったこと、そしてHDDメーカーは信頼できないってことです。もしかしたらSMRとやらに対応できないDroboに一方的に非があるのかもしれませんが技術的なことはわかりません。

Droboはもういりません(でもちょっと要る)

結論は、これまでメインで使っていた5Dの後継にDrobo 5D3みたいなのを選択することはやめようと決めたことです。無駄に高価な上に使用条件が厳しくHDDマニアにならないと搭載HDDも選べないような面倒臭いカスい機械はいりません。普通のそこいらに売っているケースを複数台使うだけで十分です。たくさんのUSBケースに分けたせいでUSBはハブだらけで酷いスパゲッティ状態になりましたが仕方ありません。

ただTimeMachine用にはDroboまだ必要です。必要容量に応じてその都度HDDを継ぎ足していけるから、こればかりは普通のケースでは対応できません。コマンドラインで設定しないといけないような難しいRAIDもNASもパスですし。ここだけは今後もDroboを使い続けないと仕方ない感じです。メインでは使わないけどバックアップ用には実に優れた機械であることに違いはありません。

Sが壊れたら5Cみたいな比較的安価なタイプに変えていくしかないなと思ってますがこのままSMRだらけの世の中になってしまったらそれはそれでまたちょっと考え直さないといけないかなあとか思ったりしつつ、本日はこのへんで。

[追記 2020.01]

後にひとつの事故が起きたのでここに追記しておきます。

Droboの優れた点に、ディスクの不調を早めに知らせてくれるというのがあります。「壊れたから交換してねー」のサインがピカピカ光ったらディスクを新しいのに交換しますよね。大抵、壊れたと指摘されたディスクはわりと壊れていなくて、他のケースに入れて普通に使えたりします。でも弱っているのは弱っています。余裕を見て交換を促すDroboは危機管理能力に優れていると言えます。

さて、Droboの新しいのなんかいらん。そこいらのケースで十分だと嘯いて、やっすいケースをいくつも買って壊れたDroboの代わりに運用していました。バックアップはマメに取ってるから壊れたら戻せば良いと舐めていたんですが、実際、早速壊れました。

-> 外付ドライブのハードトラブル、ソフト解決

その顛末は上記のようなことですが、これ考えてみればDroboで運用していれば起きなかった事故ですねえ。

それで、懲りた私はDrobo 5D3は無理ですが5Cがまだ売ってたので仕入れました(5Cディスコンになったみたいですね、310ドルくらいで売ってたのに現時点で高騰してます。ぎりぎり安い間に買えて良かった)まあまあの速度も出るし、悪くないですね。やっぱいいもんだわ。Droboさん。SMRなんか消えてなくなるとか、Droboが対応するとか、何とか良い方向に向かえばいいのですけど。

 

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“Droboの信頼を失墜させたのは誰か” への6件の返信

  1. Drobo 5Cは購入後1年と2週間で壊れました。保証効かない。中のHDDは5ヶ月~13ヶ月で4台が赤LED点灯です。もう現在のが終わったら、Droboを使うのやめようと思ってます。センチュリーのHDDケースと中のHDDは、Droboより数倍動いても平気です。

    1. 当たり外れがあるのは仕方ないにしても、修理もしないという使い捨て路線はたしかにちょっと馴染まないですね。私は普通のケースに変えた途端にHDD故障のひどい目に遭ったのでDroboの早めの赤ランプはむしろありがたい措置だったと思ってます。管理とメンテに労力を割けるかどうかですね。

  2. 私もずっとDroboを使い続けてきて、今困惑しています。Drobo 遍歴は、
    Drobo FS -> 5N , Drobo SG -> Drobo 5D です。もうないと生きていけない生活ですね。

    しかし、大問題が出てきました。Drobo 5D では、MacOS Catalina にできないんですよ。そのうち対応してくれるかと思って待っていたんですが、1年待ってもどうも無理のようです。
    Mojave のままなら、使えるのですがね。かといって、5D3はちょっと手が出ない価格ですし、そもそもSMRの問題が頭をもたげてます。
    Drobo 5C にするか、別の(使いにくそうだけど)ストレージに乗り換えるか、本当に悩んでいます。

    1. 5DはCatelinaの対応から外されたようですね。世知辛いですね。
      私は壊れた5Dの代わりに5Cを仕入れて快適に使っていたのですが、新しいOSの対応とは逆に10.9 Mavericksの対応が外され認識できなくなってしまいました(Final Cut Studioの変換作業のためにたまに必要なので)

      NASなら他に選択肢があるかもしれないけど、DASはDrobo以外にいいのがなくてほんとに悩ましいことです。

  3. drobo 5d から行き場がなくさまよえる者です。5cとて、smrの罠からは抜けられないので、困っております。困りましたね。

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