外付ドライブのハードトラブル、ソフト解決

外部ストレージのトラブル戦記です。ある時すとんと落ちてそれっきり。でも大丈夫、TimeMachine使ってるから。バックアップから戻してるとまたすとんと落ちる。何度やっても落ちて、バックアップから戻せません。さてどうなる。

年末年始のハードドライブトラブル

今年は年末も正月も完全返上で仕事していたんですがある瞬間にすとんと落ちて、メインのハードディスクが完全に壊れたという、ガシガシに使っているときに限ってハードディスクがご臨終を迎えることは良くあることです。

あーあ。と、TimeMachineから戻そうとして、しかしこれが何度やっても戻らない。途中まで復元してすとんと落ちます。再起動するとディスクが復旧不能に陥って、ディスクユーティリティでの初期化さえエラーが出てしまうレベル。ボリューム完全崩壊でディスクからフォーマットやり直しです。

またTimeMachineから戻しているとストンと落ちて同じ状態に。何度やっても同じで、TimeMachineから戻せません。

これね、洒落にならないんです。そもそも多忙だから正月早々仕事しているわけです。TimeMachineごっこしている暇などないんです。

エコですよエコ

メインのハードディスクは約10TB使用中です。ほぼ全部がここに入っています。TimeMachineはDroboを使っていて何十テラバイトでもOK。でもね、ここに問題が潜んでいます。

TimeMachineから復元しはじめると、ダイアログには「あと二日」とか出ます。15時間くらい復元していてすとんと落ちてまた最初から初期化してやり直すという、これだけでやってて4日も過ぎています。

つまりこれは大規模一極集中の弊害です。

今使っている今必要なファイルなんてせいぜい数TB以内に収まります。大規模にすべてをぶち込んでいるような外部ストレージの運用って、トラブル時に大きな時間の損失を被ります。

エコロジー的思考

エコロジー的思考というのは、今多く間違って使われている意味と異なり、自然界に学ぶということです。自然界は基本的に無駄と非合理で出来ています。例えば食物連鎖というものがありますね、もし連鎖の一角を担っている生物が絶滅したらどうなるでしょう、それこそ連鎖的に他の生物も一斉に絶滅します。で、実際の自然界はどうなのかというと食物連鎖の輪のちょっと外れた周りに連鎖と関係ない無駄で無意味で合理性の欠片もないわけのわからない生物が無数に存在しています。これらのうちのどれかが、絶滅した種の代わりにスッと連鎖の位置に付きます。これが自然界の凄さです。

同じように、例えば発電ひとつとってもですね、エコロジー的思考の観点から言えば、大規模発電という考えが如何に愚かしい考えか判ります。ひとつ原発が吹っ飛べば数百万件の被害となります。万年単位の汚染を抜きにしても、一個壊れたら被害絶大というこのみっともないシステム、これをエコ的に考え直す必要があります。小規模発電を各地に点在させるのがその答えです。二つ三つ壊れてもすぐに代替が用意できることになります。これが賢い文明人がやることで即ちエコです。文明を維持したいなら、大規模、一極集中、こうした考えを辞めなければいけません。平壌や東京みたいな独裁国家が好む一極集中も実に愚かしいことであるとわかりますね。分散させること、一見無駄であること、一見非合理であること、一見無意味であること、数多くの代替予備軍を保持しておくことが最もエコロジー的でかつ賢明であることが猿にもわかることでしょう。

と、いうことでですね、ファイルを全部巨大な外部ストレージに集中して置いていたという、我ながら呆れる末期資本主義的神経症的非エコロジー的措置の弊害で、バックアップから戻すのに数日、ファイルチェックに数日、エラーでやり直して数日、そんなことになってしまいました。何という愚かしいことでしょう。分散してバックアップしておく手立てを取っていなかったことは大いに反省すべき点であります。

ハードのトラブルをチェックする

ということで、枕が長くなりすぎましたけど(今までの全部枕かいっ)本題行きます。

外部ストレージがぶっ飛んだとき、ユーティリティの世話になります。純正のディスクユーティリティだけでは何もできないと言っても過言。

まずはハードドライブの物理的損傷を確認しないといけません。できれば普段から定期的にチェックして健康状態を把握しておきたいですね。

Macユーザーにとって定番のハード診断と言えばなんでしょうか。

TechTool Pro

ありましたねTechTool Pro。昔使っていました。今でもあります。多分今でも優秀な多機能ハードドライブ診断修復ソフトではないでしょうか。

Micromat Techtool Pro

2019年1月現在、バージョンは12ですか。日本版はACT2が販売していたと思うんですが、最新バージョン売ってますか?最新バージョンへのアップグレードもお安いんですけど今回は使ってません。どうしよっかなーとちょっと思ってますが、多機能すぎて起動させるのが面倒っていう、ちょっとそうなっちゃったんですよね。

DriveDx

Mac界で定番のハードドライブS.M.R.T.情報表示ツールと言えばDriveDxだそうです。HDD、SSD、FusionDrive、各種対応で事細かにチェックしてくれます。

今回、エラー続出のハードドライブをチェックすると見事にボロボロでした。もっと早くからこいつで診断をしておけば事前に防げたのにと後悔先に立たず御朕故後ろに立たずです。

サクッと起動する軽いやつで、診断と各種情報表示を小気味よく行います。

DriveDx

DriveDx以外にも、S.M.A.R.T.情報表示ツールはいくつかあると思います。よく知らないので定番のこれを挙げておきました。

ハードドライブは数年で壊れます。対処しておきましょう。

ソフトのトラブルに対処する

ソフト的トラブル、簡単なことならディスクユーティリティのFirst Aidで行えます。しかし実際、トラブルと言えるほどのトラブルに見舞われたときにはほとんど役に立ちません。

今回の私のトラブルでもFirst Aidでは手も足も出ませんでした。「消去」やマウント、マウント解除すら行えないトラブルレベルでは最早ディスクユーティリティではどうにもなりません。

DiskWarrior

DiskWarrior

前にも書きましたがDiskWarriorの優秀なことったらありません。ディスクユーティリティが匙を投げ、マウントどころかリストにも出てこない崩壊直前ディスクをも修復してしまいます。これにはマジ助けられています。

今回のトラブルではなんとDiskWarrior が「修復不可能です」と諦めたディスクすらありました。しかし、懲りずに何度も修復コマンドを繰り返して最後は復旧できたという、何という優秀なユーティリティでありましょうか。

壊れたディスクを前に「しょうがねえ、諦めるか」と諦められる人を除くすべてのMacユーザーにお勧めのディレクトリ修復ソフト、それがDiskWarriorです。

DiskWarrior 亘香通商

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DiskWarrior ファイルタブ

今回の私のトラブルはこうでした。寿命を迎えつつあるHDDからハード的トラブル時の損傷ファイルを律儀にTimeMachineがバックアップを取っていて、後にそのバックアップから戻そうとしたときに損傷したファイルに触れた瞬間すべてがすとんと落ちてしまうということになったわけでした。ログファイル見ても損傷したファイルを特定することがなかなかできず、困り果てているときにもDiskWarriorががんばりました。

DiskWarriorのディレクトリ修復を繰り返し行い満足した後に「ファイル」タブを選びます。逐一ファイルをスキャンし、損傷したファイルを報告してくれる機能です。一晩かかってスキャンし、リストが多すぎるのでざっくざっくと削除してはまたスキャンし、やがて300ほどにまで絞り込め、最後は29個、さらに8個そしてすべての損傷ファイルを除外することに成功しました。

TimeMachineのバックアップファイルから特定のファイルを削除していくことは割と気が遠くなる作業です。TimeMachineに入るしかないですからね。Appleも「ターミナルでTimeMachineの個別ファイルを削除するな」とページに書いておりますが、でもこれターミナルコマンドで消す方法あるんですよね?ありませんか?あると思いますけど、よく判らないし事故ってTimeMachine全体が被害受けるとまったく洒落にならないので、慎重にいきました。

コピーツール

SuperDuper!

ディスク故障を含めたトラブルでは、何かとディスクをフルコピーする必要が出てきます。てんやわんやとハードドライブが入り乱れてたいへんなことになりますが、そんな中TimeMachineの復元だけでは埒があかず、あっち復元こっちも復元と、コピーしまくることになります。

起動ディスクの完コピはドラッグコピーでは駄目なのでコマンド打ったりツールを使ったりします。

SuperDuper!は起動システムを含む完コピを行うツールです。クールで手早い良いツールで、ずっとこれを使っていました。お値段控えめで無料バージョンでもフルコピーを行える優良ツールですね。

SuperDuper!

大抵はSuperDuper!で事足りるのですが、今回、仕方なしにCCCを導入しました。

Carbon Copy Cloner

言わずとしれたCarbon Copy Clonerです。久しぶりにこのツールを確認すると、起動システムを含むコピーは当然ながら、OSのインストーラーが作成する緊急起動用のミニパーテーションを復元・作成する機能が付いておりました。

今回のトラブルではMavericksやEl Capitanの起動ディスクのバックアップもダメージを受けていて、バックアップから復元したディスクが起動できずにいました。それどころか、これちょっと話題として別口なんですがMacのOSインストールの状況が悪いことになっていて、とてもやりづらいことになっていました。エラーのせいもあって上書きインストールすることもできなくて、どうしても緊急用ミニパーティーションの複製、あわよくばそれを新規に作りたいと。てなわけでCCCに頼るしかなくなりました。

Carbon Copy Cloner

いやいや、わかりやすく優しいデザインと細かな説明、日本語化の恩恵受けまくりですね。CCCを使って、ミニパーティーションを作成、ついでに他のコピーや他のバックアップにも使って、大いに役に立ちました。

何故起きたのか

この部分だけ追記です。

ハードウェアの故障は仕方ない話ですが、この事故が何故起きたかということが個人的に重要な課題でした。というのも、明確に理由があるからです。

Droboが壊れたからやっすいケースで運用していた

ある時から、ストレージはすべてDroboでやっていました。その間、ハードウェアの故障による事故はまったくありませんでした。壊れそうになったらDroboが「壊れたから交換してねー」と教えてくれるからです。

メインのDrobo 5Dが壊れて、もうDroboなんかいらんわ。そこいらのやっすいケースで十分。と、そういう環境でやってましたから、HDDの故障にも気づかず対処も出来ずにいたわけです。

これには懲りました。やっすいケースで十分。というのは一面では事実ですが、それと引き替えに常からのハード診断、マメなチェック、やることたくさん出てきます。トラブルの際には今回のように一週間がすべて潰れてしまうこともあります。その損害額はDrobo5D3が何台も買えてしまうほどですので、これはちょっと考えないといけませんね。

ペンギンアイコン mini


ということで複数のドライブ故障、TimeMachineバックアップデータの損傷、いろいろ重なったトラブルに見舞われましたが概ね問題なく解決しそうです。それより大問題なのは時間がたっぷり奪われたことでした。貴重な数日間・・・これだけは手痛い。そんなわけで年賀状作成もまったく無理で、仕事上のお得意様にすら出せていない状況・・年賀状なんかもうやめませんか?ただの民間企業の押しつけ風習ですよあんなの今さら。

 

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