macOS Mojave 10.14 を試した

今頃になってOSを 10.14 Mojave に更新して試してみるという個人的かつ情緒的な雑文です。問題がないか試し、当分のあいだ最後のMacOSとして末長く使用する環境を整えます。

最後のMacOS

macOS Mojave 10.14 は32bitアプリが動く最後のOSのようです。この後のmacOSでは主要アプリが多く動かなくなるので感覚的には別環境、現状保持をいつまで必要とするかはわかりませんが当面最後のMacOSとして 10.14 Mojave の環境を整えます。同時に、Mojave だけでは力不足なので、別の起動ボリュームも必要になります。

32bitアプリ互換の最後のmacOS

Aperture、QuickTimePlayer7、AdobeCS、STRATA、それ以外にも古いアプリすべてが Mojave までの動作となります。更新されていない旧アプリケーションのデータがストレージに多数存在しているユーザーも多くおられましょう。これらすべてを失うことと、新しいOSの恩恵とを秤に掛ければ、0.1秒で旧環境温存に天秤が傾きます。

32bit互換のMojaveが当面の最後のMacOSですが、Mojave さえあればいいのかというとそうではないです。アプリケーションによって「最後のOS」は変わります。

上記で例に挙げたアプリケーションのうち、代替が存在せず末永く必要と思われるものは Aperture と QuickTimePlayer7(Pro)です。これらの代替がいつか登場するでしょうか。する気がしません。が、常に代替を探してうろちょろはしています。

Final Cut Studio の最後のMacOS

Final Cut Studio が動く最後の macOSは10.12 Sierra です。

このため、私はずっと Sierra を最後のMacOSと認識していました。しかし、FCSをメインに使用することから脱却していくことも目指していて、最近は(最近かよ)なるべく Final Cut Pro をメインに使わないようにしています。

ファイルの移行や救済のために Final Cut Studio の環境を残しておく必要がありまして、これまではひっくるめて Sierra でした。もしメインを Mojave に更新した場合、FCSのためにひとつドライブなりパーティーションを温存しておかねばなりません。そのOSは10.12 Sierra でしょうか。

10.12 Sierra は Finla Cut Studio の動作に関しては実際のところ全く出来が良くないです。連携させているファイルがことごとくエラーで落ちますし、やや古めのQuickTimeデータを内部に持つファイルがムービーデータを見つけられなくなります。「かろうじて動く」程度の代物です。

Final Cut Studioを解体すること

Mojave の場合、Sierraはいらない

10.12 Sierra は、すべての互換のために温存していた最後のOSですが、Mojave を使用するとなれば「FCSのための最後のOS」だけが必要なのであり、それは Sierra では力不足すぎてぜんぜん駄目です。

Final Cut Studio にとっては、10.9 Mavericks が相応しいです。かなり快適に使用できます。ですがひとつ問題があります。

データストレージが 10.9 Mavericks で認識できない場合があるからです。ドライブケースが 10.11 El Capitan を最低使用条件にしていたりします。

私はムービーパーツを含めてデータ保管庫をDrobo 5Cに置いているのですが、Mavericksで Drobo 5Cを認識できませんでした。5Dは認識できたのに壊れてしまい、5Cに移行したところ Mavericksで読むことすらできなくなってしまいました。

このためだけにデータストレージを古いHDDケースに入れ替えることなどできませんから、泣く泣くMavericksを諦めます。そろそろmavericksが動くMac自体が貴重なものとなりそうですし。

そして妥協した結論は 10.11 EL Capitan です。Final Cut Studio のための最後のOSは私個人にとっては El Capitan で、この環境を保持していれば Sierra は不要ということになりました。

音楽は最新OS

劣化とポイ捨てが自慢のAppleのアプリケーションですが、唯一音楽のアプリケーションだけは継続されています。更新されているのはいいのですが、最悪なことに常に最新のOSを強要します。音楽も私にとってはメインアプリなので、音楽のためだけに最新OSのボリュームを確保することは考えられます。

互換性をすべて断ち切った環境で音楽アプリだけ利用するのもありですね。音楽と共存が必要なのはムービー制作ですが、これは新しく作る場合 DaVinch という選択肢があるので古い環境の互換性を必ずしも必要としません。

Appleの最新音楽アプリは更新直後に大抵不具合まみれと報告されます。なるべく最新バージョンを使用しないというTipsはありますが、テスト環境として最新OSの起動ボリュームがあってもいいかもしれません。

APFSの恩恵

10.13 で登場して10.14で実用化したSSDのファイルシステム APFS です。これには良いところがあります。これまでパーティーションを切ってボリュームを作っていたところを、パーティーションを切らずにボリュームだけを追加できるという恩恵です。

このおかげで、気軽に最新OSのテストボリュームを作成できますね。無駄に大容量のパーティーションを必要としないのはとてもいいです。

APFSの困ったところ

余談ですが最強メンテナンスユーティリティの DiskWarrior が APFSに対応できません。これはAPFSに変更するのに勇気がいりますね。でもMojave以降は拒否できないし、諦めるしかありません。大量のHDDではもちろんお世話になります。

10.14 Mojave 時代のボリューム構成

ここまでをまとめますと結論はこうなります。

  • 万遍なく32bit互換を確保するOS = Sierra
  • 32bit互換の最後・最新のOS = Mojave
  • Mojave 確保の他にFinal Cut Studio 用が必要なとき = + El Capitan
  • 最新OSのテストボリューム … (気軽に作れるようになりました)

Sierra

Sierra 環境さえあればとりあえずOKです。ですが今となっては古いOSで常用にはちと辛くなってきています。FCSもまともには動きません。満遍なく互換性もあって一本で済みますが中途半端な存在になってきました。OSの出来も必ずしも良くないし。ですからこれまでSierraでやってきましたが次のステップに移行するのです。

Mojave + FCS用 Mavericks または El Capitan

そこで Mojave に更新します。Mojave に更新すると、別途にFCP用OSのボリュームが必要になるので少し面倒が増えます。追加ボリュームのOSは可能ならMavericksが理想、辛かったら El Capitan です。これでFCSを確保します。

 

Mojave にしてみた


枕のお話はもういいとして(ここまで全部枕かいっ)世間様から少し遅れて(少しかいっ)Mojaveに更新してみました。

Sierra とどう違うん?

そういえば Hight Sierra なるOSもありましたが、あれは無視していました。ただ単にFinal Cut Pro が動かなくなる以外に何か特徴ありましたっけ?APFSも恐る恐るの実装ですよね?Hight Sierra って何だったんだろう。知らないので飛ばしますが、Mojave と Sierra の使用感はちょっと触ったくらいでは違いが全然わかりません。何がどう変わったのでしょう。

APFS

ファイルシステムが変わったことは大きな違いです。相当な不具合を予想して畏れていましたが、今のところ特に何の被害も受けていません。パーティーションを切らずにボリュームが追加できる恩恵を受けているだけです。わりといいかも。Mojaveの最も大きな特徴がAPFSへの変更かもしれません。

FinderやDock

Finderの体感速度がもしかしたらちょっと早くなったかもしれないとブラシーボ的に感じておりますが実際はわかりません。表示方法が変更され、長く親しまれてきた Cover Flow が消滅して ギャラリーなるものに変更されていました。私個人的に Cover Flow よく使っていたのでちょっと残念。でもまあリスト表示+クイックルックで同じようなことが可能なのでいいでしょう。ギャラリーという表示方法はまったく使い物にならないですね。ほんの少しのファイルを見るにはいい感じなのでしょうか。

相変わらず上の階層へのボタンもないし、カラム表示は使いにくいし、まったく進化していないFinderですが、Finderそのものの最初の設計が優れているので細かいことは問題にしません。

Dockの表示もなにやら少し変わっていました。起動したアプリが居座ってしまう余計なお世話機能が付いて、これ不使用にできないみたいですね。邪魔ですがまあどうでもいいことのひとつです。

過剰セキュリティ

あいかわらず過剰セキュリティにうんざりします。ログインして使ってるんだからさらにそこからパスワード求めないでほしい。うざいだけ。でもまあしょうがないですね。

アプリケーションを許可する選択肢がなくなったのは以前からでしたね。アプリケーション許可のふっかつのじゅもんはこうでした。

sudo spctl --master-disable

呪文と言えば必須ユーティリティ XtraFinder では起動時にターミナルでシステム整合性保護を外してからインストールを行いますね。ついでに書いておこう。

csrutil disable

XtraFinder Icon XtraFinderは10.13 以降の場合、インストール後にシステム保護を有効に戻して使用できるそうです。10.12 では一部有効の手筈が必要ですって(csrutilenable –withoutfs)

スクリーンショット

ちょっとしたアプリですが、スクリーンショットが便利になりましたね。メモ書きを追加できたりします。もう Skitch を使わなくて済みます。

 ユーティリティフォルダに スクリーンショット.app ってのがありました。これ結構イケてますよね。

AppStore

そういえば AppStore ががらりと変わっていました。これはひどい。iPhoneのAppStoreも劣悪ですがそれと同じような感じになりました。酷いデザインで使いにくいだけでなく、更新は失敗するわ存在するアプリを見失うわエラー連発するわ機能的にも酷い有様で、AppStore越しにインストールしたアプリを全部削除して再インストールすることを余儀なくされました。

Safari

safari-icon Safari は機能拡張の仕組みが最悪になっていて、最初うっかり更新してしまって後悔してまたOS入れ直してSafariの更新を止めてしばらく過ごしました。
SafariってOSと一体化しすぎと思いません?シェアがもうちょっとあったらヨーロッパで訴えられてOSとブラウザを分離させられユーザーに恩恵あるはずなんですが上手くいきません。

相変わらず速度遅いしインスペクタもChromeに大きく見劣りします。タイトルバーもなくして最悪だし変なボタンは消せないしいいとこなさそうですがそれでもSafariを使うのは、実際他より使いやすいからです。Chromeの閉じるボタンが左側にあればSafariなんて使う必要もないのに残念です。

1Password

長年の必須アプリでしたが無限レンタル方式に変わったため他へ乗り換えるべく奮闘中です。SafeInCloudBitwarden と自作のFileMaker書類が乗り換え候補です。自作のFileMaker書類が最も使いやすいですがブラウザ機能拡張がないのでボツ😅。
Bitwarden は 1Passwordからのインポートに失敗し続けて乗り換えが出来ない上に、アカウントが必要でネット越しに設定しなければならないのが鬱陶しいので却下。
SafeInCloud が有力ですが、1Passwordからインポートしたままではブラウザに転記しない不具合に見舞われ乗り換えに難儀しています。

結局1passwordに叶うものなし。という結論にしかなりません。Safariの機能拡張のためだけに無限レンタルの更新するしかないのが大きな失点。Appleのせいでもありますが。他のブラウザでは今まで通り使えるのに何となく納得できないので更新せず保留中。

…と思ってたら無限レンタルではない買い取りもできるようになったんですって。いずれにしてもSafari以外のブラウザでは今のv6のライセンスのまま使えるのだからあまり乗り気になれませんが。

Aperture

Aperture icon 最重要Apertureを始め他の定番ソフトはMojaveで問題なく利用できます。一部ムービーで問題でますがそれはQuickTimeの絡みです。

Apertureが動く最後のOSがMojaveです。当分はこれで行きますが未来永劫というわけにもいきません。Apertureを解体して、次に備えることは必要です。

Apertureを解体する

QuickTime、QuickTime Player 7

QuickTimePlayer icon QuickTimeは10.9のころからじわじわと壊され、10.12あたりで完全に息の根を止められたと思っていたら、10.14でさらに破壊されていました。

QuickTimeはポイ捨てされましたが、QuickTime Player 7 のサポートが継続していました。Pro版の QuickTime Player 7 は神懸かったアプリケーションで、Aperture もすごいが QuickTime Player 7 Pro の力たるや、未だに代替アプリがまったく存在せず、似たアプリすらない、カスリもしないという完全孤高の神ソフトです。

で、QuickTime Player 7 は QuickTime を亡き者にした後もサポートされていたんですが、10.14で完全に殺されました。

起動はできますし、今まで通り動作します。しかし書き出しのオプションで選択コーデックが削られました。Apple ProResはじめさまざまなコーデックでので書き出しをできなくされてしまい、実力を奪われたんです。

QuickTime player 7 Pro 書き出しオプション
QuickTime player 7 Pro 書き出しオプション
QuickTime player 7 Pro 書き出しオプション(Mojave)
QuickTime player 7 Pro 書き出しオプション(Mojave)

他にも QuickTime 絡みの問題があります。

10.14 以前では問題なく再生されるムービーファイルのいくつかが、再生不能になりました。

QuickTime Player Xで開こうとすると「原因不明のエラー」で操作不能に陥ります。

QuickTime エラー「書類"filename.m4v"を開けませんでした。原因不明のエラーが起きました(1718449215)

原因不明のエラーを起こすムービーファイルに、法則の一貫性が見つけられず、ちょっと謎の状態に陥ってます。QuickTime Player 7では問題なく開きます。ただし、ProResで書き出せなくなってしまいましたから対処に困ります。

という、QuickTime絡みには大きな問題があります。

しかし、だからMojaveが駄目なのかというと、駄目は駄目ですが必要な駄目っぷりであります。

理由は、Mojave以降のOSで問題が発生するファイルがエラーとなるからです。そして、Mojave以前のOSではエラーが発生しません。以降のOSでエラーとなるファイルを特定し、変換作業を行うためには Mojaveが必要になるというわけです。だからこの駄目っぷりは必要な駄目っぷりと、こうなります。Mojaveでこのエラーに遭遇した場合に変換する作業を行います。そうすると、Mojave以降のOSでも再生できる形になります。

Mojaveをすっ飛ばしてOSを更新すると、謎のエラーで開かないファイルが大量に発生します。そしてエラーで開かないファイルを前に為す術もなく絶望する羽目になります。

なぜなら、Mojave以降のOSでは、エラーが出るファイルを修復したり変換することが不可能になるからです。このことはAppleも宣告しており「Mojaveのうちに対処しておく必要があります」と言いきってます。なんと恐ろしい。

ということで、にわかに浮上したムービーファイル変換作業の必要性です。これについては、いつか稿を改めましょう。

同じ事を、Apertureの話と合わせて触れていますが(Apertureを解体する

Adobe CS

Adobe CSを使う裏技もありましたが、Java のインストールがしれっと復活しており、裏技なくても普通に使えます。

32bit互換で最重要なこれらアプリケーションの代替が登場さえすればいいのですが、でも他にもクラリスワークスの書類とか古い3Dのモデルとか何かのアプリ専用画像ファイルとか図面とかその他いろいろ、ちゃんと移行していない古い書類も大量にあるので当分は32bit必要です。データ移行が完了する前に多分死にますけど。

Panic Coda, Transmit, Nova

CodaとTransmitも更新されました。変なところで落ちる不具合が修正されていてこれはありがたい。でも10.12でも直してくれよ。

Sierra未対応だったNovaも試用してみました。このソフト、最初からベータテスターになっていたのにSierraにインストールできないから一切ベータテストできなかったんですよね。個別の機能はどれもCodaより優れていますがインターフェイスが不親切系になってしまいかなり使いにくくなりました。最もよく使う「新しいウインドウで開く」がほとんど出来なくなって効率悪いんです。ベータテスタやって連日要望伝えたかったなあ。

FileMaker Pro 19

OSが足りていないためインストールできないと言えば FileMaker Pro 19 もそうでした。
社名を Craris に戻すと聞いたときは一瞬期待しましたが、どうにもならないですね。ユーザーを増やさず、狭い範囲で毟り取る方針には賛同できません。

FileMaker Pro 19ではランタイムが廃止になってライセンスを値上げして、WebビューアでJavascriptが使えるようになって、あとはバックウラウンドのファイルを指定できたりパスを変換したり地味な改良がいくつかありますが、以前のバージョンの酷いバグを一切修正しないし、オフィス系ソフトのくせにOS縛りをとことん狭めて何がやりたいのん?と疑問しか残らず、必須アプリケーションなのに「なるべく買ってたまるか」と思わせる不思議なソフトです。でもめちゃ使ってますしないと困ります。

Eagle

 この場で取り上げるのもどうかと思いますが、Illustrator aiファイルを読み込めない不出来を Mojaveで確認しました。このアプリの寸評記事ではコメントで「OSバージョンによってはちゃんと機能する」という報告も受けておりまして、Mojave ではどうなのか気になっていました。

やっぱり読み込めませんでした。Sierraのときとは違ってエラー表示もないまま延々と読み込み中で固まります。

だいたい問題なく普通に使える Mojave

ということでごちゃごちゃ感傷的なエッセイ😆を書きましたが、Sierra から Mojave に更新して、あっけないほど何事もなく使用できています。まだ気づいていないことがあるのかもしれませんが概ねふつうです。AppStoreの劣化と多数のアプリケーションの更新作業が大層面倒で、なんてつまらないことに時間を取られるのだろうとうんざりしますが、大昔はこうした作業が楽しかったこともあるんですよねえ。

32bit互換と永遠におさらばするそのときまで Mojave を使い続けることが決定しておりますので、今後もじわじわと環境を整えていく所存です。