画像管理のアプリ寸評 – ApolloOne と ImageOne

メディア管理のアプリを探して試して寸評しておりますが、アプリは更新され改良されていくので追っかけます。今回はメディアブラウザ、ApolloOne と ImageOne です。

はて。ApolloOneはもう書いたのでは。はい。すでに書きました(画像管理のアプリ寸評 – GraphicConverter と ApolloOne)でも Graphic Converter とセットで書いたのは比較対象としても不適切だったと思います。名前も含めて、もっとよい相棒がありましたので改めて並べて寸評します。相棒はImageOneです。どちらもブラウザ型のビューアです。

ApolloOne

Apollo という綴りをついAppleと書き損じてしまいがちな危ういやつ、ApolloOne ですが、筋が良いブラウザ型ビューアです。

ApolloOne の優位点

以前に書いたとおり、サブフォルダ内を表示できます。表示できるだけでなく表示の階層を選べます。それからパッケージを読めます。Apertureライブラリなど既存の画像管理ソフトのパッケージも気軽に閲覧できますよ。

ApolloOne サブフォルダ設定
選べる

これが最強ということに変わりはありません。

左ペイン、フォルダ階層

ブラウザタイプのアプリに必ずある左側のディレクトリツリーの表示ありますね。ここにも工夫がありまして、ディスクのトップから延々と続くだらしないフォルダ階層を表示しません。

だらだらした表示を放棄し、最初に上段で指定するフォルダを起点とした階層だけが下段に表示されるデザインです。

考え方としては「ディレクトリを指定して閲覧する」というよりも、上段で指定するフォルダに「ライブラリの役割を持たせる」といった案配です。その証拠に左ペインに「ライブラリ」と書かれています。

ApolloOne 左ペインフォルダ階層
上段でセットしたフォルダを起点とするディレクトリ階層表示。

ちなみにだらだらした表示というのはこういうやつです。ブラウザ型に多く見られる「古くさいコンピュータ都合のディレクトリ構造至上主義」で作られたペインです。

だらだらした階層表示の悪い例
だらだらした階層表示の悪い例

左ペインの「ライブラリ」という表示にもう少し着目すると、ApolloOneの想定する使い方というものが見えてきます。

言葉だけでなく、ある特定フォルダをライブラリであるとユーザーが認識して運用していくというやり方がしっくりくると思えます。そのライブラリの中での管理をApolloOneで賄うと考えると、ちょっといい感じかもしれないです。

改善が続いている

ApolloOneに初めて触れた頃は速度が遅く不具合連発という弱点がありましたが、アップデートを重ね改良され続けています。速度はかなり満足できるレベルに到達していますし、普通のブラウジングでは不具合にもあまり見舞われなくなりました。

弱点

弱点は前回書いたのと変化なく検索・絞り込みの弱さです。ファイル名検索以外何も出来ません。Exifデータはおろか日付ですら検索出来ません。絞り込みは星とラベルだけ。複数の項目を重ねて絞り込んでいくというような高度な検索は一切出来ません。これに関してはFinderにさえ大きく劣ります。

更新を重ねて安定感も増しましたが、まだまだ不調も目立ちます。ライブラリを切り替えたりヒットしない検索語で検索しようとするとすぐに調子が悪くなります。気長に修正を待ちましょう。

ApolloOneでした。以前書いたものはこちらにあります。画像管理のアプリ寸評 – GraphicConverter と ApolloOne

 ApolloOne  – AppStore

 

ImageOne

上手い具合にOne繋がりのブラウザ型ビューアがありました。ImageOneです。Oneネームはあれですか?CaptureOneにあやかってるんですか?
アイコンのデザインがちょっとアレなんで今まで見てみぬ振りをしていたんですが試しました。

ImageOneは軽快さが売りの小さなブラウザです。どれくらい小さいかというと、メニュー項目もプレファレンスも何もありません。アプリ画面があるだけです。DAみたいな感じですね。DAでは伝わらないか。アクセサリやウィジェットみたいな感じです。

Lynという画像管理アプリがありますが、あれをもっと低機能にしたようなアプリですね。

ImageOne の優位点

ImageOne の画面
ImageOneの画面

画面はこんなで、表示はとても軽いです。軽さが売りみたいです。

リスト表示あります

めずらしくリスト表示もできるんですね。ちょっと頼りなくて、選択した行のアイコンが切り替わらなかったりもしますがご愛敬。

ImageOne リスト表示
ImageOne リスト表示

画像管理ソフトにリスト表示があれば喜び、FileMakerではリストしか出来ないと嘆く、そんな不思議な心をもたげるリスト表示。

ライトモードあります

アプリ画面だけで完結した軽量アプリでボタン操作のみ行います。いかにも機能が少なそうですが、それでもライトモードとダークモードの切替が出来るのがとてもよろしいです。ここ大事です。ついでにピンクモードやオレンジモードなど4種類くらい見た目の変更が出来て、そこにこだわるんかとちょっと呆れますがそこがいいところです。

左ペイン、フォルダ表示

上記ApolloOneで左ペインを誉めました。同じことをここでも言わねばなりません。ImageOneも、だらだらしたディレクトリではなく、最初に指定したフォルダを起点としたフォルダ階層の表示になります。いいですね。もしかして今時のアタリマエですか?ならいいことです。

ImageOne 左ペイン 階層

フォトライブラリが読める

不思議なことにApertureのライブラリを読めています。

ImageOne Aperture Library

「メディアライブラリ」という特別そうなアイコンの下にApertureがありますね。パッケージをフォルダとして読んでいるのではなくて、Apertureライブラリの内容をライブラリとしてきちんと読んでいます。これは大きな優位点でしょう。動作はめっちゃ軽いし、Apertureを開くより軽い気持ちで開けます。いいですよこれは。

このメディアライブラリという特別そうなアイコン下には、多分デフォルトのフォトライブラリが表示されているのだと思います。何も選んでないのに最初からこの項目ありましたから。

ですので、単純にライブラリが読めるというと語弊がありますし、パッケージを読めるわけでもありません。デフォルトのフォトライブラリが読めること自体の優位性はあります。

他の面白い特徴は、右ペインのメタデータの表示です。思い切った簡略表示で笑えます。ラベルもないし、そっけないの。

ImageOne Prop
ラベルもないけど判るからいいか

プロパティの隣には色を調整するタブもあります。でもこれファイルをブラウズしているだけでしょ?うっかり変更したらオリジナルが変更されるのでは?わかりませんけど怖いので触っていません。

弱点

検索は弱いです。ApolloOneと同じくらいの弱さです。この手のフォルダブラウザというのは検索することを想定していないものなのかもしれません。

最大の弱点はサブフォルダ内を表示できない点です。指定したフォルダ内の画像しか見ることが出来ません。指定フォルダのみの閲覧なら Finder とあまり変わりません。あと、まだよく判っていないのかもしれませがエクスポートもできないっぽい。何のためにこれを使うのかという根源が問われます。

ImageOneは小気味がよくて軽量のブラウザです。Finder で見るよりちょっとマシ程度の、そういうブラウジングを目指したアプリと思われます。でもそれでいいと思います。このアプリに付けられた価格もそれにピッタリの安価なものです。もし階層をまたがる表示が出来れば相当な逸品ということになりますが世の中そう上手くは行きません。

 ImageOne – AppStore

 

Oneちゃん繋がりのApolloOneとImageOneについての寸評でした。

 


ApolloOneの顛末

ここだけ2022年初頭の追記です。ApolloOneを好意的に見ていましたが、version3あたりからサブスクリプション化してしまいました。Adobeの真似には100年早いわ。ということで論外となり、完全に見限りました。

と、思っていたら、アップデートで方針転換、サブスクリプションの措置は撤回されました。購入していたのに「サブスクリプションでないと使えません」というエラーも消えて、普通に使えています。ムカついたのでアプリの更新もしなくなっていたので、この措置になかなか気付きませんでした。

方針転換じゃなくてもしかしたら特定バージョンでの不具合だったのかも。

そんなわけで、ApolloOne、いい感じに育っています。ちょっと他を引き離し始めたかもしれません。

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